公益情報システム株式会社トップ > ブログ > 公益法人向けの会計ソフト9選!メリットと選び方のポイントを徹底解説

公益法人向けの会計ソフト9選!メリットと選び方のポイントを徹底解説


2023.06.01

公益法人向けの会計ソフトはいくつかありますが、自社にあったものを選ぶのはなかなか難しいです。
今回は、そんな公益法人向けの会計ソフトを9つ紹介します。 

また、公益法人向け会計ソフトのメリットや選び方のポイントについても解説します。公益法人向け会計ソフトの導入を検討中の方は、ぜひ最後までご覧ください。

公益法人とは

公益法人とは、公益の増進を図ることを目的として民間の事業を行う法人のことです。「公益」とは公共の利益を縮約した言葉であり、社会全般の利益を指します。

公益法人には、志ある人の集まりである公益社団法人と、財産の集まりである公益財団法人があります。公益法人制度の改革により、公益法人と一般法人(一般社団法人・一般財団法人)という2つの法人類型ができました。

一般法人は登記のみで設立可能です。一般法人のうち、民間有識者で構成される第三者委員会による公益性の審査を経て、行政庁の公益認定を受けた法人は、公益法人として税制上の優遇措置を受けられます。

公益法人会計基準とは

公益法人には会計基準がもうけられています。会計基準とは財務諸表を作成する際のルールであり、一般企業であれば「企業会計基準」、公益法人であれば「公益法人会計基準」が適用されます。

一般企業では資本取引や損益取引などを取り扱いますが、公益法人では「指定正味財産」と「一般正味財産」の2つを取り扱います。

一般正味財産と指定正味財産の違いは以下の通りです。

財産名特徴
一般正味財産・指定正味財産以外の正味財産。
・使い道に制約がない寄付金や事業収入
指定正味財産・寄付によって受け入れた資産。
・寄付者の意思により使い道に制約あり

一般企業における損益計算書にあたる正味財産増減計算書において、この2つの変動状況を区分して明示しなければなりません。これらの基準を「公益法人会計基準」といいます。

公益法人向けのおすすめ会計ソフト9選

それでは、公益法人向けのおすすめ会計ソフトを9つ紹介します。

  1. WEBバランスマン
  2. PCAクラウド公益法人会計
  3. 公益大臣NX
  4. 公益補人財務会計ソフト ー公楽ー
  5. パワフル会計「公益」
  6. FX4クラウド(公益法人会計用)
  7. 公益法人会計システム The 会計
  8. 財務会計システム/日本ICS
  9. 医療大臣NX

上記の公益法人向け会計ソフトについて、特長・料金・導入実績・事例・体験版の有無を表にまとめました。ぜひ参考にしてみてください。

会計ソフト特長料金(税込)導入実績・事例体験版の有無
WEBバランスマン・公益財団に特化した製品
・伺書入力ができる
・会計初心者でも簡単に入力できるUI
・クラウド対応によりどこでも閲覧・入力が可能
・テンプレート機能が豊富
・毎日自動でバックアップ取得
お問い合わせください・全国600団体以上の実績
PCAクラウド公益法人会計・充実の会計機能
・柔軟な連携対応
・安心のサポート&セキュリティ
・わかりやすく使いやすい親切設計
・全銀EDIシステム®(ZEDI®)対応
・PCAクラウド公益法人会計(月額17,160円~)
・PCAサブスク公益法人会計(月額9,900円~)
・PCA公益法人会計DX(765,600円~)
・社会福祉法人 北海道社会事業協会
・一般社団法人 石川県交通安全協会
2ヶ月無料体験あり
公益大臣NX・公益法人会計のために最適化されたシステム
・伝票入力と同時に財務諸表が完成
・使いやすくわかりやすい
・事業別合算集計に対応
・スタンドアロン(550,000円)
・ピア・ツー・ピア(770,000円)
・LANPACK 2クライアント(792,000円)
・LANPACK 2クライアント with SQL(924,000円)
・一般社団法人 杏仁会
・公益社団法人 日本複製権センター
・オンライン版
・ダウンロード版
公益補人財務会計ソフト ー公楽ー・会計業務の大幅な負荷削減が可能
・ソフト化により正確な予算運営が可能
・正確な決算書を自動生成
24,000円~
※初期導入費用は別途打ち合わせ
累計導入実績500ライセンス以上無料デモ申込あり
パワフル会計「公益」・20年基準の財務諸表をExcel形式で出力可能
・かつてない多階層での科目管理を実現
・新・旧会計基準のデュアル処理が可能
・OBC奉行シリーズとのデータ連動で超効率化
・スタンドアロン版(67,200円)
・ネットワーク版(94,100円~)
※必要なオプションをつけると追加料金が必要
・一般社団法人 観光関連事業
・一般財団法人 スポーツ振興関連事業
FX4クラウド
(公益法人会計用)
・部門別業績管理
・独自の管理資料を簡単に作成
・クラウド化による複数拠点同時入力
・業務システムとのデータ連携
・経理事務の効率化
お問い合わせください・一般社団法人りょうぜん振興会社
・公益財団法人福武財団
システム体験会を随時開催
公益法人会計システム The 会計・公益法人会計基準に対応
・資金収支管理に対応
・高水準のセキュリティー体制
お問い合わせください
財務会計システム/日本ICS/公益法人Ⅲdb・仕訳入力から決算書作成までも一連化
・電子帳簿保存法に完全対応
・非営利法人にも対応
お問い合わせください10,000県の導入実績
医療大臣NX・平成29年度 医療法人会計基準に対応
・病院会計のために最適化されたシステム
・伝票入力と同時に財務諸表が完成
・使いやすくわかりやすい
・支払・手形・掛管理可能
・スタンドアロン(550,000円)
・ピア・ツー・ピア(825,000円)
・LANPACK 2クライアント(990,000円)
・LANPACK 2クライアント with SQL(1,122,000円)
・医療法人社団博友会 金沢西病院・オンライン版
・ダウンロード版

公益法人向けの会計ソフトはどれも使いやすさとわかりやすさを兼ね備えています。料金については、月額や年額で公表されているソフトもあれば問い合わせが必要なソフトなどさまざまです。また、無料体験については各社対応が異なるため、ぜひ上の表を参考に問い合わせてみてください。

それでは公益法人向けの会計ソフトについてそれぞれ詳しくみていきましょう。

WEBバランスマン

WEBバランスマンの会計システムでは、本格的な予算管理を実現できます。伺書からの入力が標準装備されており、作業の簡易化が図れるのが特徴です。また、平成16年改定の会計基準と平成20年改定の会計基準のどちらにも対応しています。

WEBバランスマンの特徴としては、

  • 初心者でも使いやすいインターフェイス
  • 毎日の自動バックアップ
  • セキュリティも万全
  • テンプレートも豊富

というところが特におすすめで、会計に詳しくない人でも便利な機能がたくさん搭載されています。
また、クラウド版だとソフトのインストールが不要なので、WEB上でいつでもどこでも入力したり閲覧することができます。

PCAクラウド公益法人会計

日常の伝票入力だけで元帳・試算表・決算書の作成が可能です。伝票・予算・伺書の承認権限を別々に設定できる承認機能や、きめ細かい予算管理、豊富な資料管理なども行えます。財団・社団法人での会計業務に必要な機能を備えた会計ソフトです。

まずは、2ヶ月の無料体験を利用してみてはいかがでしょうか。

公益大臣NX

公益大臣NXは、公益法人会計のために最適化されたシステムにより使いやすさやわかりやすさが特長の会計ソフトです。また、事業別合算集計に対応しており、決算書において「合算事業グループ」を指定して合算集計ができます。

オンライン版とダウンロード版にて体験利用可能です。

公益法人財務会計ソフト ー公楽ー

『公楽』は25年以上かけて公益法人からの意見・要望と公認会計士の指導を基に開発された会計ソフトです。「公益法人向けトータルソフト」として高い評価を得ています。また業務知識・経験豊富なスタッフによる手厚いサポートが特長です。

無料デモ申込が可能です。

パワフル会計「公益」

パワフル会計「公益」は、平成16年改定の会計基準と平成20年改定の会計基準のどちらにも対応できる公益法人専用の会計システムです。また、法改正による会計基準の変更対応については、年間保守契約に加入していれば無償バージョンアップで、迅速かつスムーズに対応してくれます。

コストパフォーマンスの高い会計システムです。

FX4クラウド(公益法人会計用)

FX4クラウド(公益法人会計用)は、最新の公益法人会計基準に準拠しているため安心して使用できます。複数の金融機関から、インターネットを利用して取引データを自動受信して簡単に仕訳を計上できます。情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格であるISO27001や、そのアドオン企画であるISO27018を取得済みで、セキュリティ面も安心です。

FX4クラウドのシステム体験会が随時開催されているため、興味のある方は参加してみましょう。

公益法人会計システム The 会計

公益法人会計システム The 会計は、公益法人会計基準に準拠した会計ソフトです。「公益財団法人 公益法人協会」の監修協力のもと開発されています。

公益法人会計基準で求められる損益管理に加え、補助金などの管理に必要な資金収支管理にも対応しています。損益予算と収益予算はいずれかに入力を行えば自動的にもう一方に反映されるので、転記作業の手間が省けます。また、配賦機能を搭載しており、配賦基準率の設定にて自動的に計算を行い、いつでも配賦前・後の金額や配賦額のみの確認も可能です。

財務会計システム/日本ICS

顧問先ごとの独自の事業形態に対応し、複数の事業を取り扱う場合には事業ごとに区分した事業費や管理費の管理が行えます。複雑な公益法人独自の帳票作成も、事前に設定された科目を元に処理を進めることにより簡単に作成することができるため、負担なく公益法人の会計処理を行えます。

医療大臣NX

医療大臣NXとは日常の管理や処理から決算、分析まで、病院会計実務に即して最適化されたシステムです。

公益財団法人 日本医療機能評価機構「病院機能評価」の評価項目に含まれる、経営分析/病院会計準則/予算管理など数々の機能を搭載しています。

公益法人の会計ソフトを使うメリット

公益法人が会計ソフトを導入するメリットは、「公益法人会計基準」に則った会計ソフトを導入することで会計処理を大きく円滑化できる点です。

多くの会計ソフトは一般企業における会計処理向けに作られているため、一般正味財産や指定正味財産の取り扱い、正味財産増減計算書の作成などを行うことができません。また、貸借対照表の作成においても一般企業の会計とは異なる部分があり、一般企業向けの会計ソフトでは作成できません。

公益法人会計基準に則った会計ソフトであれば、公益法人の会計処理をスムーズに行えます。

公益法人の会計ソフトの選び方のポイント

会計ソフトを選ぶポイントは、以下の4つです。

  • 公益法人会計基準を満たしているか
  • 料金
  • 外部システムとの連携
  • 操作性

公益法人の会計ソフトを選ぶポイントについて1つずつ解説します。

公益法人会基準を満たしているか

「公益法人会計基準」では「指定正味財産増減取引」と「正味財産増減取引」の明確な区分が求められます。この点が資本取引と損益取引を扱う一般企業の会計とは、大きく異なります。

販売されている会計ソフトの多くは、企業会計基準にしか対応していないため注意しましょう。ホームページなどを確認して、公益法人会計基準への対応が明記されている会計ソフトを選べば間違いないでしょう。

料金

会計ソフトを導入するにはコストがかかります。会計ソフトの機能性が高まればコストも増えるのが一般的です。自社に必要な機能は何なのかを明確にすることで、自社に適した会計ソフトを選択できます。

会計ソフトによっては、欲しい機能をオプションとして追加できることもあるため、会計ソフトの機能についてはサービス提供者に相談するのがおすすめです。

外部システムとの連携

会計ソフトを導入することで会計業務の負担軽減を図れますが、外部システムとの連携によってさらなる業務効率化をすすめられます。インターネットバンキングやクレジットカードの明細などを自動で取り込み、仕訳まで会計ソフトに任せられるため大変便利です。

公益法人向けの会計ソフトを選ぶ際には、外部システムとの連携が可能かどうかをチェックしておきましょう。

操作性

コストをかけて導入しても「操作が難しい」という理由で活用できなければ意味がありません。導入前に体験版を利用し、操作性をチェックするのがおすすめです。

また、導入後のサポートの有無も確認しておきましょう。

公益法人の会計ソフトについてまとめ

今回は、公益法人のおすすめ会計ソフト9選と、公益法人向け会計ソフトのメリットや選び方について解説しました。公益法人向けの会計ソフトを選定する際には「公益法人会計基準」を満たしているかどうかをチェックしましょう。企業会計基準のみに対応している会計ソフトでは、公益法人の会計処理を行えません。公益法人特有の複雑な会計処理の業務を効率化するには、公益法人向けの会計ソフト導入がおすすめです。

まずは、体験版を利用して気になる会計ソフトの操作性を確かめてみましょう。