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電子決裁ソフトにかける費用はいくらがいい?相場やおすすめソフト


2024.07.02

これまで紙に印刷や押印などをしていた決裁業務も、デジタル化によりパソコンやスマートフォンで行えるようになってきました。いわゆる「電子決裁」です。電子決裁はコスト削減や生産性向上、働き方の多様化など、企業や従業員に多くのメリットをもたらします。

法整備も進められており、時代や社会のニーズに対応するには、業界や分野にかかわらず不可欠なものとなるでしょう。

電子決裁を推し進めるには、電子決裁ソフトの導入が欠かせません。同時に、それなりの費用もかかります。とはいえ、電子決裁ソフトの導入や運用に、まだそれほどのコストがかけられないと考える企業も少なくないでしょう。

本記事では、電子決裁ソフトにかかる費用相場に加え、比較的低料金で導入・運用が可能な電子決裁ソフトについて解説します。

電子決裁ソフトにかける費用相場

電子決裁ソフトは、ワークフローシステムやワークフローソフトと呼ばれるケースがあります。これらのソフトは、主にクラウド型とオンプレミス型とに分けられ、それぞれで料金体系が異なる点にも注意が必要です。

クラウド上に設けられたシステムを利用できるクラウド型は、初期費用が無料となっているサービスが多いでしょう。ランニング費用は1ユーザーあたり月額1000〜5000円程度が相場です。1ユーザーあたりの使用料金なので、従業員の人数分を支払う必要が生じます。

一方の、自社サーバーなどにシステムを取り込んで運用できるオンプレミス型の場合は、導入の際に初期費用がかかるのが一般的です。50〜100万円以上と高額になるケースが多いでしょう。オンプレミス型の導入費用も、基本的にはユーザー数によって変わります。

初期費用とは別に、保守費用としてランニングコストが月額で数万円から数十万円ほどかかるサービスも少なくありません。よほど大きな規模の企業でない限りは、電子決裁ソフトにかかる費用はクラウド型の方が安く済ませられるでしょう。

ただ、クラウド型の電子決裁ソフトの場合、最低利用額や最低使用ユーザー数が決められている場合もあるため注意が必要です。数人規模の企業では、そもそも導入が不可能なサービスもあるので、比較の際には事前に確認しておかなければいけません。

オプションにも費用がかかる

上記は、各電子決裁ソフトの基本的な機能のみを導入した際の費用相場です。電子決裁ソフトにはサービスごとにオプションが用意されています。企業の規模や事業内容などに合わせてオプションを選択する必要があり、それによってはさらに費用がかかる点も留意しておきましょう。

オプションには、他のサービスやソフトとの連携やセキュリティ強化を目的としたものなどがあります。オプション内容にもよりますが、各オプションに対して月額数万円程度が追加されるケースが多いでしょう。容量の増設が可能なオプションを用意しているところも少なくありません。容量の増設オプションは、月額1000円程度で利用可能なサービスが多くなっています。

年間支払いで安くなるケースも

電子決裁ソストにかかる費用は、工夫により安くできるケースもあります。提供元にもよりますが、年間支払いの選択により月額料金を12カ月分支払うよりもお得に利用可能です。ユーザー数が多くなるほど割引金額が大きくなるので、年間支払いによる割引制度のあるサービスがあれば、選択肢に入れておくのもよいでしょう。

費用が安いおすすめ電子決裁ソフト

電子決裁ソフトの導入時には、費用の確認が欠かせません。ここでは、比較的安い費用で利用可能な、おすすめの電子決裁ソフトをいくつか紹介します。

WEBバランスマン

「WEBバランスマン」は、公益法人が利用可能な会計ソフトです。オプションで電子決裁機能も利用でき、会計機能とワークフロー機能を連携しながら申請や承認にかかる業務を行えます。

WEBバランスマンの利用料金は公表されていないため、利用前には問い合わせが必要です。2009年時点では1アカウントあたり3150円(税込)からの月額使用料が設定されていました。電子決裁機能のオプションも追加する場合、月額5000円程度の費用がかかるとみておくとよいでしょう。

相場よりも高くみえるのは、WEBバランスマンが電子決裁機能に特化したものではなく、公益法人向けにさまざまな機能を備えた会計システムであるためです。会計システムと電子決裁機能との連携により、企業の会計業務を大幅に改善可能です。

承認TIME

「承認TIME」は、多くの中小企業に選ばれている、クラウド型のワークフローシステムです。稟議申請など社内文書の決裁や保管の電子化が行えます。

初期費用はかかりません。月額利用料は10IDあたり3000円(税込)です。1IDあたり300円のため相場と同等か、少し安い方といえます。

スマートフォンでの利用が可能であったり、経費清算システムとの連携もできたりと、ワークフローシステムに必要な最低限の機能は備えられているサービスです。

Create!Webフロー

「Create!Webフロー」は、紙で行っていた決裁業務を、そのまま電子化することが可能なシステムです。直感的にわかりやす画面構成となっているのが特徴で、電子決裁がはじめての人でも利用しやすいでしょう。

クラウド版とパッケージ版が用意されているのも特徴です。クラウド版の初期費用は無料で、利用料は1ユーザーあたり月額500円(税込)となっています。年額まとめて支払う場合は1ユーザーあたり5500円となり、1カ月分お得に利用可能です。パッケージ版は50ユーザーライセンスで60万円、100ユーザーライセンスで90万円などとなっています。

電子決裁ソフトの費用は安くても大丈夫?

決裁の電子化の必要性を感じている企業でも、電子決裁ソフトにかける費用は可能な限り安く抑えたいと考えているでしょう。基本的には、相場よりも極端に安い料金設定となっているサービスやソフトの導入は控えた方が無難です。

例えば、「WEBバランスマン」は月額数千円程度に設定されていますが、この程度の価格帯であれば安心して利用できます。電子決裁機能と連携可能な会計システムが整っているとともに、セキュリティ面でも安全な運用ができる可能性が高いためです。

会計ソフトも同時に取り入れるのであれば、月額1万円程度はかかるでしょう。その点で、WEBバランスマンは、とても安く導入できるシステムといえます。

実際に導入する際には、機能と安全性、料金のバランスが無視できません。便利なオプションが用意されていれば、より会計や決裁にかかわる業務を効率化できます。

無料体験サービスを用意しているところもあるので、導入前には比較検討のために積極的に利用してみるとよいでしょう。備わっている機能や使用感に問題がなければ、料金が安くても特に問題はありません。

電子決裁ソフトのメリット

電子決裁ソフトのメリット

電子決裁ソフトの導入には費用がかかりますが、しかし、それ以上のメリットをもたらす可能性があります。ここでは、電子決裁ソフト導入のメリットをいくつか紹介しましょう。

コストの削減

従来の決裁業務は、紙にプリントアウトしたものを社内で回しながら行っていました。電子決裁ソフトの導入により、これらの作業をパソコンなどで行えます。

結果、紙やインクなどプリントアウトにかかるコストの削減が可能です。紙の文書がなくなるので、ファイルや保管場所なども不要となります。電子化を進めるほどに、コストの削減効果を実感できるでしょう。

意思決定スピードの向上

従来の決裁方法のように、担当者が対面する必要もなくなります。時間や場所を問わずに申請や承認の業務が行えるためです。予算の決定やプロジェクト遂行のスピードが向上するなど効率化が図れるでしょう。決裁以外の業務により多くの時間が割けるようになるため、組織全体の意思決定のスピードや生産性が向上する効果が期待できます。

ミスや不正の防止

手書きでは起こりがちなミスも、電子化により減らせる可能性があります。修正作業も、紙の文書と比較してとても簡単かつスピーディーに行えるでしょう。

電子決裁ソフトでは閲覧や修正の履歴が残せるため、改ざんなどの不正も防止可能です。持ち出しも不可能であり紛失も基本的には起こらないので、安全面でも大きなメリットがあるといえます。

電子決裁ソフトにかける費用についてまとめ

電子決裁ソフトの導入や運用には、1ユーザーあたり月額で1000〜5000円程度の費用がかかります。会計ソフトもあわせて導入する場合には、さらにかかるでしょう。

重要なのは、自社に必要な機能を理解し、それに合ったソフトやシステムを導入することです。相場よりも極端に安い料金設定のソフトには注意しなければいけません。

無料体験などのサービスを利用し、問題がなければ導入を検討してみましょう。他のシステムとの連携も視野に入れ、長い期間利用できるソフトやサービスを選ぶのもポイントとなります。