電子帳簿保存法の施行により、多くの企業が対応する必要があります。この法律は、帳簿や書類の電子保存に関するルールを定めたものです。
しかし、具体的にどのような法人が対象となり、どのように対応すべきか悩む方も多いでしょう。
本記事では電子帳簿保存法の対象となる法人や書類、対応の流れ、おすすめのシステムについて解説します。
電子帳簿保存法の対象となる法人

電子帳簿保存法は、ほぼすべての事業者を対象としています。企業の規模や業種に関わらず、多くの法人や個人事業主がこの法律の適用を受けます。では、具体的にどのような事業者が対象となるのか紹介します。
法人税を納める普通法人
法人税を納める普通法人とは、株式会社や有限会社など一般的な営利法人がこれに該当します。大企業から中小企業まで、法人格を持つ会社はほぼすべてが対象です。売上高や従業員数に関係なく、法人税を納める義務がある法人は電子帳簿保存法の対象です。
公益法人
公益社団法人や公益財団法人など、公益性の高い事業を行う法人も対象です。公益法人であっても、営利活動を行っていれば電子帳簿保存法の適用を受けます。ただし、収益事業を行っている場合に限られます。
所得税の納税義務がある個人事業主
フリーランスや自営業者など、個人で事業を営む方々も対象です。事業規模の大小は問われません。確定申告をする必要がある個人事業主は、電子帳簿保存法に従う必要があります。
電子帳簿保存法の対象になる書類と対象外の書類
電子帳簿保存法では、保存すべき書類と対象外の書類が明確に定められています。適切な対応のためには、これらの区別を正しく理解することが重要です。
ここでは、対象になる書類と対象外の書類について解説します。
対象になる書類
電子帳簿保存法の対象となる書類は、主に国税関係帳簿と国税関係書類です。具体的には、仕訳帳や総勘定元帳などの帳簿類、決算関係書類、取引に関する契約書や請求書などが含まれます。電子的に作成された帳簿や電子取引で受け取った請求書なども対象です。
対象外になる書類
一方、手書きの帳簿や棚卸表、紙で受け取った書類(スキャナ保存の要件を満たさないもの)は対象外です。また、履歴書や図面など税務に直接関係しない書類も対象外となります。
ただし、紙の書類でもスキャナ保存の要件を満たせば電子保存が可能です。対象外の書類は従来通り紙での保存が必要となるため、適切な管理が求められます。
電子帳簿保存に対応する流れ
電子帳簿保存法への対応は、段階的に進めることがポイントです。ここでは、具体的な手順を示します。
1.現状把握と対象範囲の特定
まずは自社の取引状況を詳細に分析します。電子メールやクラウドサービスを通じて、どのような書類をやり取りしているか確認しましょう。
請求書や領収書、注文書など、対象となる文書を洗い出します。
2.保存区分の理解
電子帳簿保存法では、保存すべきデータを3つに分類します。まず「電子帳簿等保存」は会計ソフトで作成した帳簿類が該当します。また、「スキャナ保存」は紙書類をスキャンしたデータです。それから「電子取引データ」はメールやWebでやり取りした書類です。
各区分で要件や保存方法が異なるため、自社の取引形態に応じた適切な対応が必要です。正しい区分で保存することで、税務調査にも適切に対応できます。
3.保存場所の決定
保存区分を理解した後は、データの保存場所を選びます。社内のサーバーやクラウドストレージなど、選択肢はさまざまです。
ただし、長期保存が必要なため、十分な容量を確保できる場所を選びましょう。また、サーバーやクラウドストレージに保存する際は、セキュリティ面も考慮が必要です。
4.システム導入の検討
電子帳簿保存法に対応したシステムの導入を検討します。市販のソフトウェアやクラウドサービスなどから自社に合うシステムを選びましょう。
システムを選ぶ際は、自社の規模や業務内容に合わせて最適なものを選んでください。
5.社内規程の整備
システム導入の目ぼしがついたら、電子保存に関する社内規程を作成します。
ここでデータの保存方法や管理責任者、セキュリティ対策などを明確に定めてください。この規程は税務調査の際にも確認されることもあるため、慎重に作成しましょう。
6.従業員教育の実施
導入するシステムを決めたら新しい制度やシステムについて、従業員に対する教育を行います。
特に経理部門や営業部門など直接関わる部署への周知は重要なので、正しい運用方法を徹底させましょう。
7.テスト運用の実施
本格導入の前に、小規模なテスト運用を行います。そして、問題点や改善点を洗い出し、必要に応じて修正を加えます。
この段階で十分な検証を行うことで、スムーズな本格導入が可能になります。
8.本格運用の開始
テスト運用の結果を踏まえ、本格的な運用を開始します。
初期段階では想定外の問題が発生する可能性もあります。柔軟に対応できる体制を整えておきましょう。
9.定期的な見直しと改善
運用開始後も定期的に制度の見直しを行います。法改正への対応や効率的な運用方法の模索など、継続的な改善が求められます。
電子帳簿保存法に対応するおすすめのシステム3選

電子帳簿保存法に対応するシステムのなかから特におすすめの3つのシステムをご紹介します。それぞれの特徴を押さえて、自社に最適なものを選びましょう。
WEBバランスマン
公益法人向けの会計システムとして高い評価を得ているのがWEBバランスマンです。クラウドベースで利用でき、いつでもどこからでもアクセス可能です。伺書からの入力が標準装備されており、支出伝票への引き継ぎもスムーズです。
16年/20年会計基準両方の決算書出力に対応しているのも特徴的です。按分が必要な伝票も一度の入力で処理できるため、作業効率が大幅に向上します。
invox電子帳簿保存
invox電子帳簿保存は、クラウドベースで国税関係書類を効率的に電子保存できるシステムです。電子取引とスキャナ保存に対応し、AI OCRとオペレータ確認で99.9%以上の高精度なデータ化を実現します。
そして、初期費用0円でユーザー数無制限の月額制プランを提供しています。JIIMAの法的要件認証とISO27001を取得し、安全性も高いのが特徴です。
参考:invox電子帳簿保存
バクラク電子帳簿保存
バクラク電子帳簿保存は、高精度AIを活用した電子帳簿保存システムです。書類をアップロードするだけで、AIが自動で情報を読み取りデータ化します。複合機との連携でPDF分割も可能で、スキャン作業の手間を大幅に削減できます。
また、アップロード、入力、検索が同じ画面で完結し、操作性に優れています。有償とはなりますが導入から運用開始まで専任担当者によるサポートを受けられるため、安心して利用できます。
電子帳簿保存法の対象外法人まとめ
電子帳簿保存法への対応は、企業にとって避けて通れない課題です。本記事では対象となる法人や具体的な対応の流れを解説しました。
また、おすすめのシステムとして3つのソフトウェアを紹介しました。特に公益法人の方々にはWEBバランスマンがおすすめです。クラウドベースで使いやすく、公益法人特有の会計処理にも対応しています。
自社にとって適切なシステムを選び、計画的に進めていきましょう。