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電子帳簿保存法で見積書は対象書類?扱い方や保存方法


2025.02.12

電子帳簿保存法により、社内で取り扱うさまざまな書類の扱い方や保存方法に注意する必要があります。
そのなかで見積書が電子帳簿保存法の対象書類であるか、適切な保存方法は何かなど、疑問に思う方もいるでしょう。

そこで、本記事では、電子帳簿保存法における見積書の位置づけから、具体的な保存方法、注意点まで解説します。
電子帳簿保存法における見積書の扱いについて、知りたい場合は、ぜひ参考にしてください。

電子帳簿保存法で見積書は対象書類?

結論からいうと、見積書は電子帳簿保存法の対象書類です。
なお、見積書以外にもさまざまな書類が含まれています。
主な対象書類は以下のとおりです。

  • 請求書
  • 領収書
  • 契約書
  • 納品書
  • 注文書

これらの書類と同様、見積書も適切な保存が求められます。
たとえば、電子取引で受け取った見積書は、データのまま保存する必要があります。
紙で受け取った場合は、紙のまま保存するか、法定要件を満たした状態でデータ化して保存が可能です。

また、気をつけたいのは受け取った見積書だけでなく、自社が作成した控えも対象となる点です。そのため、電子データで作成し、紙で送付した見積書の控えも、適切に保存する必要があります。それから、見積書の保存期間は、法人の場合原則7年間であり、赤字決算時は10年間に延長されます。個人事業主は原則5年間ですが、消費税の課税事業者は7年間です。

電子帳簿保存法に対応した見積書の扱い方

電子帳簿保存法に対応した見積書の扱い方は、企業の規模や業種によって異なります。
ここでは、より実践的な管理方法を解説します。

見積書のバージョン管理

見積書は交渉過程で何度も修正されることがあるため、各バージョンの適切な管理が重要です。そこで、修正履歴を残すために、日付や変更内容を明記しましょう。

また、ファイル名にバージョン番号や日付を含めた命名規則を決めるとよいでしょう。
さらに、最終版を特定しやすくするため、フォルダ構成を工夫することをおすすめします。
こうした取り組みにより、取引の経緯を追跡しやすくなり、トラブル防止にも役立ちます。

見積書と関連書類の紐付け

見積書は単独で存在するものではなく、関連する書類との連携も大切です。たとえば、成約した見積書と対応する注文書を紐付けることで、取引の流れを把握しやすくなります。

また、実際の取引に至った場合は、請求書や納品書との関連を明確にしておくと便利です。
大規模案件の場合は、プロジェクト管理ツールと連携させることで、より効率的な管理が可能になります。
このような関連付けにより、取引の全体像を把握しやすくなり、業務効率が向上します。

見積書の承認フロー構築

見積書の信頼性を高めるには、適切な承認プロセスを設けることが大切です。具体的には、作成者、確認者、承認者の役割を明確にし、権限を適切に設定しましょう。

また、金額に応じて承認レベルを変えるなど、柔軟な承認ステップの設定も効果的です。さらに、承認者の電子署名を付与することで、見積書の正当性を担保できます。こうした取り組みは、内部統制の強化にもつながり、組織全体の信頼性向上にもつながるでしょう。

見積書のセキュリティ対策

見積書には機密情報が含まれることが多いため、セキュリティ対策は不可欠です。閲覧権限を適切に設定し、情報漏洩を防ぐことが重要です。

また、保存時や送信時にデータを暗号化することで、さらなる安全性が確保できます。加えて定期的なバックアップを行うことで、データ消失のリスクも軽減できます。これらの対策により、情報セキュリティの向上が期待でき、顧客からの信頼獲得にもつながります。

見積書の分析と活用

適切に管理された見積書は、経営分析にも大いに活用できます。見積書の発行数と成約数を比較することで、受注率を算出し、営業活動の効果の測定が可能です。

また、過去の見積書を分析することで、最適な価格設定を探ることも可能です。さらに、見積内容の傾向から市場動向を読み取ることで、顧客ニーズの把握にも役立ちます。さまざまな分析を通じて得られた内容は、ビジネス戦略の立案に役立つでしょう。

電子帳簿保存法に対応した見積書の保存方法

電子帳簿保存法に対応した見積書の保存方法は、法令遵守だけではなく業務効率化にもつながります。
ここでは、見積書の具体的な保存方法や保存時の注意点も解説します。

電子データでの保存方法

電子データで受け取った見積書は、そのままデータとして保存する必要があります。
ただし、いくつか注意点があるため、押さえておきましょう。まずはファイル形式についてPDFやXMLなど、広く普及した形式を使用するとよいでしょう。これは、長期的な可読性を確保するためでもあります。

次にフォルダ構造の整理が大切です。年度や取引先ごとにフォルダを分けると、後々の検索が容易になります。たとえば、「2024年度/A社/見積書」といった具合です。さらに、ファイル名の付け方も工夫しましょう。日付や取引先名、見積番号などを含めると、一目で内容が分かります。「20240401_A社_見積書001」などを参考にしてください。

スキャナ保存の方法

紙で受け取った見積書をスキャンして保存する場合、いくつかの要件があります。たとえば、解像度は200dpi以上、カラーでスキャンすることが求められます。白黒やグレースケールでは不十分なので注意しましょう。

そして、スキャン後は速やかにタイムスタンプを付与する必要があります。タイムスタンプの付与方法は複数ありますが、専用のソフトウェアを使うと便利です。また、原本との同一性を確認できる体制を整えることも重要です。スキャンした人の氏名や日時を記録しておくとよいでしょう。

クラウドサービスを活用した保存方法

クラウドサービスを利用すると、見積書の保存がより簡単になります。多くのサービスが電子帳簿保存法に対応しているので、安心して使用できます。クラウドの利点は、場所を選ばずアクセスできる点です。外出先でも見積書の確認ができ、業務効率があがるでしょう。

また、自動バックアップ機能があるサービスも多いため、データ消失のリスクが低減されます。さらに、アクセス権限の設定が容易であり、担当者ごとに閲覧や編集権限を細かく設定することが可能です。

真実性を確保する

見積書の真実性を確保するには、いくつかの方法があります。なかでも、電子署名の活用は効果的です。作成者や承認者の署名を電子的に付与することで、文書の信頼性が高まります。

さらに、定期的なチェックリストの作成も有効です。保存状態や閲覧権限などを確認し、記録に残しておきましょう。

検索性を確保する

電子帳簿保存法では、見積書の迅速な検索が求められるため、その工夫も必要です。なかでもメタデータの活用が効果的です。日付、取引先名、金額などの情報をメタデータとして付与しておくと、検索が容易になります。

また、全文検索機能を持つソフトウェアの利用も検討しましょう。その結果、見積書の本文内容からも素早く目的の文書を見つけられます。さらに、関連文書とのリンク付けも有用です。見積書と対応する注文書や請求書を関連付けておくと、取引の全体像が把握しやすくなります。

可視性を確保する

見積書は必要な時にすぐ閲覧できる状態にしておく必要があるため、ビューワーソフトの準備もしておきましょう。PDFやExcelなど、さまざまな形式に対応したソフトを用意してください。

また、モバイル端末での閲覧にも対応しておくと便利です。スマートフォンやタブレットでも見積書を確認できれば、業務の幅が広がります。さらに、印刷機能も備えておくと電子データだけでなく、必要に応じて紙に出力できる環境になります。

電子帳簿保存法や見積書に対応するおすすめソフト

電子帳簿保存法や見積書管理に対応するソフトとして、WEBバランスマンがおすすめです。このシステムは、本格的な予算管理を実現し、業務効率化を図れる会計ソフトです。特徴的な機能の1つが、伺書からの入力機能です。

この機能によって、支出伝票への引き継ぎがスムーズに行えます。その結果、作業の簡易化が図れるため、事務作業の負担が大幅に軽減されるでしょう。また、16年と20年の会計基準両方に対応した決算書出力が可能です。

この変換マスタ機能により、異なる会計基準への対応も容易になります。さらに、按分マスタ機能も搭載されています。会計や事業で按分が必要な伝票も、一度の入力で処理できるため、複雑な経理作業も効率的に行えるでしょう。

利用環境の面でも柔軟性が高く、クラウド版とオンプレミス版の両方が用意されています。企業のインフラ環境に合わせて選択できるのは、メリットといえます。WEBバランスマンは、電子帳簿保存法への対応はもちろん、見積書を含む様々な帳票管理を効率的に行える多機能なシステムです。この機会にWEBバランスマンの導入を検討してみてはどうでしょうか。

電子帳簿保存法で見積書を扱うときの注意点

電子帳簿保存法に基づいて見積書を扱う際は、特にCC/BCCメールで受信した見積書の保存方法に注意が必要です。理由はメールやSNSを通じて送信された見積書も、正式な文書として扱われるため、適切に保存することが求められるからです。よって、メールの内容をそのまま保存することが重要です。

次にメールやSNSの本文に見積内容が記載されている場合も、その内容は保存対象となります。見積書の詳細が本文に含まれている場合、その部分も抜き出して保存しておく必要があります。

そうすることで、取引の経緯や条件が明確になり、後々のトラブル防止につながります。また、契約に至らなかった見積書については、法律上の明文化はされていないものの、実務的には保存しておきましょう。

契約に至らなかったとしても、その過程での交渉内容や条件は重要な情報です。将来的に同様の取引を行う際の参考資料として活用できるため、一定期間は保管しておくことが望ましいでしょう。

電子帳簿保存法で見積書は対象書類なのかについてまとめ

電子帳簿保存法における見積書の扱いは、一見複雑に思えるかもしれません。しかし、適切な管理方法を知り、実践することで、法令遵守と業務効率化の両立が可能です。見積書のバージョン管理や関連書類との紐付け、セキュリティ対策など、さまざまな観点からの対応が重要です。

また、WEBバランスマンのような専用ソフトの活用も検討しましょう。これらの取り組みは、単なる法令対応にとどまらず、経営分析や戦略立案にも役立ちます。電子帳簿保存法を前向きに捉え、ビジネスチャンスとして活用してみてはいかがでしょうか。