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電子帳簿保存法の対象書類の具体例7選!


2025.02.12


電子帳簿保存法に対応する際、ルールが適用される対象書類について詳しく知りたいと考える方は大勢いるでしょう。しかし、電子帳簿保存法は、法文の中で対象書類を細かく明記していないため、個別に確認する必要があります。

本記事では、電子帳簿保存法の対象書類について具体的に紹介します。

電子帳簿保存法の対象書類とは

電子帳簿保存法の対象書類とは

電子帳簿保存法では、電子データでの保存が義務化されています。その中で対象書類として、帳簿や取引書類が該当します。特に、電子化に対応する必要のある対象書類は大きく分けると「国税関係帳簿」、「国税関係書類」、「電子取引」の3種類があります。

国税関係帳簿の対象書類とは

国税関係帳簿とは、国税法で定められている作成・保存が必要な帳簿のことです。個人や法人が税額を申告するために必要です。例えば、「仕訳帳」や「総勘定元帳」、「売上帳」などが代表的です。

国税関係帳簿は、一定の要件を満たすように帳簿を付けた上で、税務署に提出する決まりになっています。ルール上は、電磁的記録を保存する対象書類です。

国税関係書類とは

国税関係書類は、企業や個人事業の決算に必要な関連書類のことです。対外関係者向けに作成する「財務諸表(貸借対照表、損益計算書)」や「棚卸表」が該当します。

また、「取引関係書類」として請求書や領収書、小切手などもこれに含まれます。ルール上においてスキャナ保存をすることもある対象書類です。

電子取引の対象書類とは

電子取引は、電子取引した場合のデータのことです。国税関係書類と重複する書類も多くあります。例えば、請求書や見積書、領収書などを電子メールやクラウドでやり取りしたデータなどです。

ルール上は、電子データをそのまま保存することが定められています。プリントアウトして保存することが認められない対象書類です。

電子帳簿保存法の対象書類の具体例7選!

ここからは、電子帳簿保存法の対象書類について具体的な例を7つ上げて紹介します。

電子メールで送受信した見積書・納品書・請求書

まずは、国税関係書類を電子メールで送信・受け取った場合です。これは「電子取引」に該当します。

「電子帳簿保存法」第7条には、電磁的記録の保存を要件で定めています。つまり、電子メールの本文や添付ファイルをそのまま保存することが、法令で義務付けられているのです。

送信者は、メールに取引内容を記載し、検索要件にそって「取引の日付」や「取引した相手」、「金額」をファイル名に入れておきます。例えば、国税庁のガイドライン通りなら「241210_A株式会社300000領収書」をファイル名にするなどです。

また、電子メールで送られた紙のレシートや領収書は、2023年までプリントアウトして保存することが認められていました。しかし、2024年1月からは電子化保存の完全移行でプリントアウト保存は認められていません。

電子取引では、電子メールのままで、必要に応じてタイムスタンプを押して保存する必要があります。そして、法人は原則7年間保存することが義務付けられています。

クラウドでダウンロードした見積書・納品書・請求書

クラウドのシステムで国税関係書類を受領した場合も、電子メールと同じ「電子取引」のルールで処理します。

データの種類はPDFが基本ですが、画像形式やExcelの他ファイル形式でも電子データとして認められます。その書類やその控えが対象です。

クラウドシステムで受け取った際に、そのまま電子データを保存することが義務化されているのです。これは、クラウドで共有していても、取引先からの書類データ受領に当たるためです。自パソコンからの作成と出力にはなりません。

取引先がタイムスタンプを押していない書類を送信した場合、電子取引のデータの保存方法として認められないため要注意です。原本データを削除や改ざんのできないシステムで受け取るか、タイムスタンプを押せるシステムを利用する必要があります。

会計ソフトで出力した帳簿

会計ソフトで帳簿データを出力するときは、帳簿が「国税関係帳簿書類」として扱われます。そのため、「電子帳簿保存法」第4条の電磁的記録の保存が義務付けられます。

電磁的記録は、ようするに電子データで保存することです。会社の中でパソコンによる作成と出力ができる場合は、そのまま帳簿のデータを保存するだけで要件を満たすことができます。

ただし、過少申告の加算税軽減を受けられる「優良」な保存義務者の扱いを受けるには、変更や削除を記録できるシステムで帳簿を作成していることや、画面にマニュアルを備え付けるなどの要件を満たすことが必要です。

「優良」を目指さない場合は、電子取引ほど厳しい要件はありません。もちろん、帳簿の作成に使用する領収書や請求書は、その受け取り方によって保存ルールが変わります。電子取引やスキャナ保存など、どのルールが適用されるか、チェックしましょう。

クレジットカードやICカードの履歴・決済の電子データ

クレジットカードや交通系のICカードは、支出を記録した決済情報です。そのため、明細を帳簿作成に利用するケースがあります。これは、クラウドでダウンロードする際と同じ「電子取引」の保存ルール適用となります。

例えば、国税や法人税の決算書類で、交通費や経費の計算で電子データを出力するケースです。請求書や領収書のデータをパソコンやソフトに取り込んで使用します。ソフトとの連携機能があれば、入力作業を短縮できるケースもあります。

その際、「電子帳簿保存法」第7条に則った電磁的記録の保存が義務となるのです。電子レシートアプリのデータも同じルールで保存します。

ただし、個人事業主がクレジットカードやICカードのデータを出力する場合、プライベートと仕事で利用分の明細データを分ける必要があります。保存の方法は認められても、国税法に照らして税務署が認める条件は別にあるので気をつけましょう。

スキャナ保存した取引関係書類

紙で受領した領収書や請求書は、紙のまま保存することができます。しかし、スキャナで読み取って保存した取引関係書類を電子データにして保存することもできます。

スキャナ保存は電子取引のデータとは保存要件が異なります。例えば、読み取り基準は解像度(200dpi以上)やカラー(256階調)、大きさ(読み取り可能な大きさ)があります。そして、タイムスタンプを付与するまでの期間(7営業日以内、最長2カ月)も細かく決まっているのです。

特にタイムスタンプを押すか、もしくはクラウドサービスで改ざん不可のシステムを使うかで、保存ルールも変化します。

このとき、保存の仕方に不正があると重加算税が10%発生するので、ルール通りの対応が不可欠です。さらに、重要書類と一般書類のように重要度によって要件が変わるため、書類によって対応の仕方を変えなければならないことも知っておきましょう。

記録媒体(DVD)で受け取ったデータ

インターネットを使ったシステム以外で受領する記録媒体(DVD)の場合でも、受け取った場合には電子取引に当たります。

自分でデータを作成した場合には、マイクロフィルム保存のルールにも該当します。そのため、「電子帳簿保存法」の第7条や第5条、施行規則の第4条や第3条に則した保存の対応義務が発生します。

特に記録媒体(DVD)は受領者とシステム上のやり取りは難しいため、取引先がJIIMA認証の対応ソフトで出力していることを確認する必要があります。これは、保存義務者が「COMの要件」を満たせば、作成した記録媒体を「電磁的記録の保存」として代わりに扱うことができるからです。

参考:国税庁「電子帳簿保存法の概要」

EDI取引した見積書・納品書・請求書

EDIは金融機関や行政でもいまだ使われているシステムです。その際、EDI取引した見積書や請求書は「電子取引」として扱われるものです。

そもそもEDIは、「電子データ交換(Electronic Data Interchange)」の略で、メッセージや各種データをコンピュータを介して交換する方法のことです。

インターネットや電話回線を活用しています。ソフトを介してデータをやり取りするAPIとは別の仕組みです。

しかし、電子取引には変わりないため、「電子帳簿保存法」第7条のルールを守って保存する必要があります。特にEDIの保存要件では、「暗号化前の送信データを保存する」など、取り扱い通達の通りに対応することが必須です。

参考:国税庁「電子帳簿保存法取扱通達解説(趣旨説明)」

電子帳簿保存法を守る際の注意点

電子帳簿保存法を守る際の注意点

電子帳簿保存法は、ここ数年で基準が大きく変化した法令です。ネット情報は新旧の情報が入り混じっていることがあります。

そこで、電子帳簿保存法を守るために間違った古い情報を取得しないことです。保存時のルールを調べる際、法令の改正後は要件が大きく異なっています。

そのため、ネット上の解説ブログやホームページ情報が間違っていることもあります。特に2024年1月からは、電子保存対応の経過措置がなくなり、完全義務化が実施されているのです。

したがって、記事の年月日を確認したり、他のサイト情報とすり合わせ、最新のガイドラインや法令文をチェックするなどして、最新情報に間違いがないかを確認してから、守るべき情報を明確にしましょう。
要です。

電子帳簿保存法に対応するおすすめソフト

電子帳簿保存法を守った帳簿を作成するには、この法令に対応するソフトが必要です。今回、おすすめするソフトは、公益法人向けに開発されたWEBバランスマンです。

特徴として「伺書入力機能」を備えており、データを簡単に入力できます。また、16年と20年会計基準で別々にデータを作成することも簡単です。

電子保存やワークフロー連携にも対応しています。そのため、電子帳簿保存法に準拠した帳簿を作成することが可能です。

電子帳簿保存法の対象書類の具体例についてまとめ

電子帳簿保存法の対象書類は、国税関係の帳簿や書類、電子取引があります。特に、電子取引とスキャン保存データでは、保存の要件が異なっています。

どの要件に該当するかで、守るべき保存の方法が変わるため注意が必要です。そして、最新の法令解釈を知り、おすすめのソフトを使用して帳簿作業を効率化しましょう。